屋根裏のネズミを退治しよう! ~受ける被害と駆除方法~

屋根裏から音がするのはネズミ?

「カサカサ」「トタトタ」「カリカリ」などと聞こえれば、屋根裏に住みついているのはネズミの可能性があります。「カサカサ」や「トタトタ」は、屋根裏の断熱材や木材の上を歩いている音、「カリカリ」は、屋根裏の木材や金属などをかじっている音と判断することができるためです。

ネズミの他にも、屋根裏に住み着く動物はいます。例えば、ハクビシンやアライグマ、イタチなどです。屋根裏から聞こえる音に「ドタドタ」といったような重さを感じたら、ネズミ以外の大きな動物を疑ってみましょう。

屋根裏のネズミ対策 

音から侵入口を探す

ネズミを駆除するために、ネズミがどこから侵入してきているのかを探す必要があります。ネズミが住宅にいるということは必ず出入り口が存在するはずです。

出入り口となりやすいのは、屋根下の通気口や壁の隙間、壁の穴などです。

出入り口を見つけるには、「トタトタ」「カリカリ」といったネズミの音を頼りにネズミが存在する証拠(ラットサイン)をみつけましょう。黒い汚れやかじられた跡、小さなフンなどがラットサインの例としてあげられます。

ラットサインが見つかれば、そこはネズミの通り道である可能性が高く、その周辺に小麦粉を撒いておくことでネズミの足跡が残り、出入り口を特定させることができるでしょう。

通り道に粘着シートを置く

ネズミの出入り口がわかったら、通り道に粘着シートを置きましょう。粘着シートを隙間なく設置しておくことで、ネズミを上手に捕獲することができます。

粘着シートはネズミの通り道に設置しなければ意味がありません。やみくもに設置しても、警戒心の強いネズミはそう簡単にひっかかってくれないのです。せっかく用意した粘着シートが無駄にならないようよく確認しましょう。

ネズミの出入り口がはっきりしない場合は、ネズミの警戒心を刺激しないよう、怪しまれないような場所にそっと置いて様子をみます。部屋の中央など目立つような場所に設置しないよう注意しましょう。

屋根裏にバルサンを焚いて追い出す

バルサンなどの燻煙材は、広範囲に隅々まで効果を発揮するのが特徴です。屋根裏にバルサンを焚くことで、そこに住み着いているネズミをすぐに追い払うことができるでしょう。

ただし、バルサンを焚いたことで屋根裏からネズミを一時的に追い出すことができたとしても、完全にネズミの駆除に成功したとは言い切れませんので注意が必要です。バルサンは即効性が高いですが、その効果が持続しません。

バルサンの煙が消えてしばらくすると、またネズミは屋根裏に戻ってきてしまう可能性があるわけです。バルサンを使って屋根裏のネズミを追い出す場合は、バルサンを焚いたあとにネズミの出入り口を徹底的に塞ぐなどの対処をしっかり行っておくことが重要です。

超音波駆除機を設置する

ネズミなどの動物が嫌う音波を発生させてその場から追い出す「超音波駆除機」を屋根裏に設置し、ネズミを撃退する方法もおすすめです。ネズミは警戒心が強いため、いつもはしない不快な音波を発生させることで、かなりの高確率で追い出すことができるでしょう。

しかし、ネズミを追い出すことに成功したからと単純に喜んではいられません。超音波駆除機の効果は即効性があり、最初のうちは効果を感じるものの、しばらくするとネズミがその音に慣れてしまい、再び侵入してくるようになります。

バルサンを使ってネズミを追い出す場合と同様、超音波駆除機を使ってネズミを追い出したあとは、ネズミの出入り口を徹底的に塞ぎ、再び侵入してくるのを防ぐ必要があります。

家に出現するネズミの種類

ドブネズミ

家ネズミの中で最も大きいのが、ドブネズミです。

・体長

体長は20~28㎝、体重は200~500g程度

・特徴

体が大きい割にしっぽや耳は小さく、手の甲が白っぽい色をしています。攻撃性は高めで、人に噛み付いてくることもあります。

・生息場所

下水やゴミ捨て場、河川敷や公園などに生息しています。高いところが苦手なので、屋根裏よりも床下に住み着くことのほうが多い大型の家ネズミです。

・フンの形状

色は黒っぽく、1~2㎝の丸い形をしています。

クマネズミ

ドブネズミの次に大きい家ネズミが、クマネズミです。屋根裏におけるネズミ被害の多くがこのクマネズミによるものです。

・体長

体長15~23㎝、体重100~200g程度

・生息場所

狭い場所を好みます。屋根裏や壁の隙間などに生息することが多く、高い所や綱渡りを 得意とします。

・フンの形状

色は茶色か灰色で、1㎝弱の細長い形をしています。

ハツカネズミ

家ネズミの中でも最も安全なのが、ハツカネズミです。体が小さく、おとなしい家ネズミです。

・体長

体長6~10㎝、体重15~30g程度

・特徴

しっぽが長く、耳は小さく、おとなしい性格をした家ネズミです。身軽なためジャンプが得意で高いところもへっちゃらです。

・生息場所

主に川原や田んぼ、草むらなどに生息します。基本的には外に生息していますが、寒くなってくっると人家に入ってくることも。キッチンなどで遭遇して、驚くこともあります。

・フンの形状

茶色く、米粒程度(4~7mm)の大きさで、先端が尖っているのが特徴です。

ネズミの被害

経済被害

・電気配線への被害によるショート、停電、火災

・食品・加工品・梱包材への食害、咬害

・配管パイプほか建物設備への被害

ネズミは何でもかじる習性があります。ネズミの前歯は一生伸び続けるのですが、なんと1週間で2~3mmほども伸びます。

そのため、いつも硬いものをかじって、歯を削る必要があるのです。

家の柱、電線やケーブルは、ネズミの口にちょうど合う大きさです。

健康被害

ネズミの体にはイエダニ・ノミなどが多く寄生していて、ネズミの血だけでなく人間の血も吸います。

ネズミに噛まれて、傷口から病原菌が入れば高熱やめまい、頭痛などの症状がでる恐れもあります。

また、ネズミは病原菌やウイルスをたくさんもっています。ネズミが媒介する病気の中でも特に感染する可能性が高いものは、サルモネラ菌、腎症候性出血熱、レプトスピラ症です。人だけでなく動物にも感染するので、ペットを飼われている場合は注意が必要です。

感覚被害

鼻 / ネズミの死骸腐乱における悪臭

耳 / 天井裏などの夜間の騒音による安眠妨害

目 / ネズミの発生における不快感

心 / 建物内に侵入してくるかもという恐怖心

それでも足音が消えない場合は…ネズミ駆除に正露丸

侵入口をふさいで、食料もしっかり保管して、罠も仕掛けた…それでも足音がきえないこともあります。こんな駆除方法もあります。

正露丸がネズミ駆除に効果があるといわれています。完全に家からネズミを駆除するには「追い出し」「駆除」「侵入の封鎖」という3つの要素が重要ですが、正露丸はこのうちの「追い出し」の効果しかありません。

ネズミは嗅覚が鋭いため、正露丸のような刺激が強い匂いが苦手です。特に正露丸には「クレオソート」という成分が含まれています。この成分は山火事の匂いに似ていて、その匂いを嗅ぐとネズミは本能的に危険を感じて逃げるといわれているのです。

このような理由から、正露丸はネズミの忌避剤として使うときは、ネズミがいそうな天井や床下になどにパラパラとまいておくとよいでしょう。

屋根裏のネズミ駆除の料金相場は?

ネズミ駆除を業者に依頼した場合の料金相場は、12万円~20万円程度でしょう。ネズミ駆除作業に10万円以上かかるのは一見高額過ぎると感じるかもしれませんが、ネズミの駆除をしっかり行ってくれる業者は出入り口を塞ぐ作業を行ってくれることもありますので、妥当な金額と言えそうです。

ネズミ駆除業者の中には数千円~と低価格の料金を提示してくる場合もあります。しかし、この場合のネズミ駆除とは、罠や毒エサなどの駆除を適当に設置するだけのケースが多く、それでは根本的にネズミを駆除することができず、数日したらまたネズミは戻ってきてしまうことがあります。

ネズミ駆除業者は安いからという理由だけで選ばずに、どのような作業を行い、その作業による効果はどのくらいの期間続くのかなどをしっかり確認し、納得して上で選ぶことが重要です。

まとめ ~ 屋根裏のネズミ駆除は業者に頼むのがおすすめ

屋根裏でネズミの足音が聞こえたということは、ネズミが屋根裏や家中で、毎日たくさんの糞やオシッコをしています。衛生的にも決してよくありません。家も傷んできます。

なかなか姿を見せないので忘れがちですが、あきらめずに、餌がない環境作り、侵入経路対策など検討しましょう。

ネズミは学習能力も高く、繁殖力が非常に強い生き物です。上記の方法を実践しても、どうしても発生を防げないかもしれません。

「ネズミを見るのも嫌だ」「ネズミの死骸を処分することに抵抗がある」といったときにはプロのネズミ駆除業者に相談するのもひとつの方法です。

最初のコメントをしよう

必須

Top